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2017 May.26
Topic on Dream ~夢に効く、1分間ニュース~ Vol.186

〈古地図散歩/六本木編〉
ミッドタウンやヒルズに残る大名屋敷の痕跡を探る

古地図 麻布絵図

江戸情緒・下町情緒というと“浅草”や“谷根千”などを思い浮かべがちですが、開発が繰り返された街にも、歴史が紡いできた跡は残されています。その手がかりとなるのが、「古地図」。

“古地図散歩”で、スルガ銀行の支店がある日本橋と六本木を歩いてみると、意外な発見が…!今回は都内有数の繁華街「六本木」の街で見つけた江戸時代の痕跡をご紹介します。

「忠臣蔵」に「徳川吉宗」。
誰もが知る歴史がビルの谷間に残る

古地図 赤坂絵図

六本木の街を案内してくれたのは、「古地図散歩/日本橋編」でもお世話になった「歩き旅応援舎」の岡本永義さん。

岡本さんいわく、東京ミッドタウンや六本木ヒルズなど現代的なビルが立ち並ぶ六本木にも、江戸時代の名残を感じられる場所はいくつもあるそう。実は六本木周辺は、かつて各藩の大名屋敷が広がるエリアでした。

南部坂

江戸切絵図の「赤坂絵図」「麻布絵図」(トップ画像参照)を手に、まず降り立ったのは六本木一丁目駅。そして駅を出て目の前を走る首都高速道路を渡り、路地を一本入ると、古地図と同じ形に道が伸び、上り坂となっています。地図にも記されているその坂の名は「南部坂」。

この坂は、忠臣蔵で大石内蔵助が討ち入り直前に瑤泉院の屋敷を訪ねるという「南部坂雪の別れ」のシーンで知られています。ただし、瑤泉院が住んでいた屋敷は、実際にはこの坂沿いにはなかったのだそうです。

赤坂氷川神社

ではどこに住んでいたかというと、坂を上りきったさらに先、赤坂氷川神社があるあたり。この神社は1730年、8代将軍徳川吉宗が遷宮したもので、古地図にもイラスト入りで描かれています。

赤坂氷川神社 狛犬

現在も社殿は建立当時のまま残っており、境内の狛犬の中には、1675年につくられたという都内で2番目に古いものも。そのほか、樹齢400年の大イチョウや、幕末の浮世絵師・月岡芳年が描いた「『ま組』火消し絵馬」など、見どころがたくさんあります。

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東京ミッドタウン周辺、
広大な屋敷跡はそのまま広大な商業施設に

古地図 松平大膳大夫 屋敷

赤坂氷川神社から少し歩くと、見えてくるのがd-laboが入る東京ミッドタウン。古地図を見てみると、建物がある一帯は「松平大膳大夫」と書かれた広大な敷地であったことがわかります。

ここは当時、長州藩の中屋敷で毛利家当主が生活していた地。「松平」となっているのは、初代藩主の毛利秀就が徳川家康から松平姓を与えられたから。

東京ミッドタウン 正面口

毛利家中屋敷の正門があったのは、まさに東京ミッドタウンの正面口。裏手にある檜町公園は、毛利屋敷だった頃から今に至るまで緑地として残ってきたのだそう。屋敷は1864年に取り壊され、明治期には陸軍の兵舎に、昭和35年からは防衛庁(現:防衛省)が置かれました。

東京ミッドタウンの向かいの路地

東京ミッドタウンの向かいには、鋭角に曲がる路地があり、古地図を見るとまったく同じ道が残っていることがわかります。岡本さんによれば、写真の排水口と排水口の間が当時の道幅なのだそうです。

国立新美術館前

その路地をまっすぐ進むと、国立新美術館の前へ。そこにある石垣も、実は江戸時代のもの。古地図ではそのあたりに「鍋島甲斐文守」と書かれており、肥前蓮池藩・鍋島家の屋敷があったことがわかります。

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地形自体が変わった、六本木ヒルズ周辺
しかし、かすかにその痕跡が

古地図 毛利甲斐守 長府藩上屋敷

周次に向かったのは、六本木ヒルズ。古地図上では、建物がある位置に「毛利甲斐守」の文字が。こちらは長府藩の上屋敷で、忠臣蔵で間新六郎ら10名が切腹した場所としても知られています。

毛利庭園

その由緒は隣接する毛利庭園に残されていますが、残念ながら現代の庭園は、江戸時代の庭園を埋めた上につくったもの。実は六本木ヒルズ全体が、傾斜をゆるやかにするために盛り土をして建設されたため、江戸時代とは地形そのものが変わっているそうです。

では歴史を偲ぶ場所がないのかと思いきや、案内してくれた岡本さんが、とっておきのスポットを教えてくれました。

桜坂公園の横

ここは六本木ヒルズからほど近い桜坂公園の横、よく見ると階段の下部が地中に埋まっています。これが盛り土によって埋められた跡。「何か痕跡がないかって、周囲を探すんです。道の曲がり方、坂道の名前、石垣や石碑……。古地図と見比べると、いつも意外な発見がある。ぜひその楽しさを体験してほしいですね」と岡本さん。

「江戸切絵図」は国立国会図書館デジタルコレクションでも見ることができます。六本木エリアの古地図を見ながら散策してみれば、きっとあなただけの発見があるはずです。

Information

歩き旅応援舎

古地図「江戸切絵図」をもとに東京のさまざまな街を巡る「古地図散歩に行こう!」のほか、1泊2日で東海道を踏破する「京都まであるく東海道」など、多彩なウォーキングイベントを定期的に開催している。

d-laboミッドタウン

六本木散歩の際に、立ち寄りたいのがd-laboミッドタウン。個人の夢、事業の夢や社会の夢など、自分一人では難しい夢の実現へのアプローチを、仲間を集め、共有する場所。「これがしたい!」という想いや夢を顕在化させる、まったく新しいコミュニケーションスペースです。さまざまなイベントやセミナーも定期的に開催しています。