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2017 May.10
Topic on Dream ~夢に効く、1分間ニュース~ Vol.181

教育×テクノロジー=「エドテック」で、
学びとスキルアップはどう変わる?

パイプ

学びの時間は、人の成長に欠かせないもの。もし、好きな時に好きな場所で、楽しく勉強できる環境が(しかも低コストで)実現できたとしたら……。子どもも大人も、未来が大きく変わるはずです。そのカギを握るのが、「教育(education)×技術(technology)=エドテック」というムーブメント。

今回は、日本の教育サービスをリードし続ける株式会社ベネッセコーポレーションの後藤義雄さんと杉原有輝さんに、エドテックの魅力と可能性について伺いました。

家で授業、学校で宿題!?
教育のあり方が、根本から変わる可能性

エドテック

ベネッセコーポレーション事業戦略本部の後藤義雄さんは、以前シリコンバレーを拠点に「エドテック」の調査・研究を行なっていたそうで、まさにこの分野の専門家。

「今から5~6年ほど前でしょうか。安価なパソコンや高性能なスマホ、タブレット端末が続々と登場し、一般家庭にも急速に普及していきました。各家庭にデジタル環境が整い、使いこなせる土壌ができたことで、シリコンバレーを起点に“もっと効率的に”“もっと低コストで”という観点から、いわゆるエドテックが広まっていきました」

具体的に、「エドテック」はこういうものという定義はあるのでしょうか?

「明確な定義はありません。対象は、子どもの学習支援から社会人のスキルアップまで様々です。また動画授業など、デジタル教材とタブレット端末を活用した教育サービスはもちろん、プログラミングされたブロックを組み合わせて、ゲームを作ってみようというものもあります。一方で、学校の先生方向けに子どもたちの学習状況を管理できるITツールの導入も進んでおり、これもエドテックのひとつの形です。

エドテックの特徴的な点の1つに、「反転授業」という考え方があります。従来の一般的な教育方法は、学校で授業を受けて、家で宿題をこなすという流れですが、エドテックでは、家庭で動画授業を受け、学校では先生のサポートを受けながら宿題や復習に取り組むという流れに“反転”するわけです。

そうすると、家庭学習のログデータから“誰が、どこを理解できていないのか”を学校があらかじめ把握できて、今以上に子どもたち個々の学習レベルに合わせた個別対応が強化できます。この個別対応の強化こそ、エドテック普及の大きな要因と言えるでしょうね」

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スキマ時間で、効率よく。
キャリアを高めるスキルアップにも◎

エドテック

元々ベネッセで『進研ゼミ』の企画・開発を手掛けてきた、学校カンパニー・カンパニー戦略部の杉原有輝さんに、紙の教材とデジタル教材、両方を扱ってきた経験からお話を伺うと、「エドテックは、作り手にもメリットが大きい」とか。

「紙の教材ですと、同じ学年・科目の中でバリエーションをいくつも用意するのは難しく、内容の改定も1年ごとに行なっています。

一方で、当社独自のタブレット教材『チャレンジタッチ』などのデジタル教材であれば、各問題の取り組み率や正答率といったデータや、お客さまからのフィードバックをもとに一問一問の問題の出し方まで、すぐに改善ができる。教材開発のPDCAサイクルは確実に縮まっています」

エドテックの発展を見つめてきた後藤さんは、子どもたちだけでなく、社会人のスキルアップという点でも利用価値を感じていると言います。

「アメリカでは、社会人になってから自分に必要な知識・スキルを学び直し、条件のいい企業に転職する。この流れが、スキルパス・キャリアパスとして定着しています。そこで重要なのが、スキマ時間をいかに有効活用して、効率良く学習できるかです。

評価の高いエドテックサービスは、パソコンやスマホが一つあればいつでもどこでも勉強ができますし、従来のeラーニングよりもインタラクティブ性やテーマの多様性も高い。現代の社会人のニーズをしっかり汲み取ったものが多い印象です」

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アンテナ感度の高いビジネスパーソンは、
すでに始めている!?

Udemy

すでにベネッセでは、2015年春から、アメリカ発の社会人向けオンライン動画学習サービス『Udemy』の日本パートナーとして国内展開を進めています。前出の杉原さんはUdemyの担当者として活動しており、すでにアンテナ感度の高いユーザーから積極的に活用され、国内の受講者数は初年度から10倍以上に伸びているとか。

「現在、Udemyで人気の講座はアプリ開発やデータ分析のノウハウなど、具体的かつ実践的なスキル習得を目指す内容が中心です。たとえば、IT未経験の女性がUdemyの講座を受講してWebサイトを開設しビジネスに成功したり、外資系企業に勤めるビジネスマンがUdemyのプレゼン講座を受講して海外役員への提案に成功したりと、Udemyでスキルを習得した受講生からの様々な成功エピソードが増えてきています」

Udemyの実績だけを見ても、エドテックが国内で着実に浸透しつつある状況が見えてきます。さらには大手企業の経営者の中にも、その魅力と可能性を実感しているユーザーが増えているそうです。

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デジタルを使うだけか、
デジタルを創る存在になるのか?

エドテック

これまで、スキルアップといえば企業の研修や勉強会参加など“受け身型”が中心。しかし、これからの時代を生き残るためには、自分に足りない知識や伸ばしたいスキルを、積極的に取り入れる姿勢が求められるのかもしれません。

さらに「デジタルネイティブと呼ばれる世代の子どもたちの成長の仕方も、これからますます変わっていくはず」と後藤さん。

「日本では、2020年の学習指導要領改訂で、小学校の学習においてもプログラミング教育が必修化されます。今後、AI技術の進化や普及を考えると、それをただ使うのではなく、創る・使いこなす、そして創る側の気持ちが分かるようになるトレーニングが重要になるでしょう。

デジタルネイティブが、デジタルクリエイターになれる働きかけを保護者の方、先生方、そして子どもたちに行なっていきたい。そう考えています」

5年10年先には、エドテックが子どもたちにとっての新しいスタンダードとなる可能性もあるでしょう。しかし、今はまだ黎明期。早い段階から新しい教育手法を取り入れることで、社会的なアドバンテージを得るチャンスは十分!「そういえばアレ、勉強したかったな」「まだまだ学びたい!」と感じる方は、自分に合うエドテックを検索してみてはいかがでしょうか。

Information

Udemy

世界で1,500万人以上が利用する、世界最大級のオンライン動画学習サービス。IT・ビジネス・デザイン・趣味など、様々なジャンルのテーマが英語圏の講座を含めて45,000以上あるうえ、誰でも思い思いのテーマで講師になれるCtoC(Customer to Customer)サービスという面も大きな特徴の一つ。