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2017 Mar.15
Be Unique! ~オンリーワンであること~ Vol.23

〈クリーマ代表・丸林耕太郎〉から探る、
理想の社会をビジネスで叶える方法

丸林耕太郎さん

『Be Unique!』では、「オンリーワン」な人・企業を訪問。その価値と魅力に迫ります。なぜオンリーワンなのか、どうやってオンリーワンな存在になりえたのか…。そこにはきっと、ほかにはない「夢」や「ストーリー」があるはずです。

日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」を手がける、株式会社クリーマ。ソーシャルマーケットのみならず、クリエイターの作品を実際に手に取ることができる、大規模イベントや常設ショップも運営しています。

今回お話を伺ったのは、そのCEO兼クリエイティブディレクター・丸林耕太郎さん。丸林さんが事業をスタートさせた理由、そして現在を伺いました。ビジネスで理想の社会を叶えるためのヒントが、たっぷり詰まったインタビューです。

「Creema」のテーマは、自分のライフワーク。
だからこそ、全力を注げる

「Creema」トップページ
「Creema」の名前は、「クリエイターズ・ニューマーケット(創作者たちの新しい場所)」から。
全国8.5万人のクリエイターが出店し、350万点以上の作品が出品されている、
国内最大級のハンドメイドマーケットプレイス。

1979年生まれ、現在30代後半の丸林耕太郎さん。慶應義塾大学在学中にプロとして音楽活動に取り組んだ後、23歳で起業を決意。大手ネット広告代理店で4年間の修行を経て独立。2009年にクリーマを創業し、翌年にハンドメイドマーケットプレイス「Creema」をリリースしています。

若くして「Creema」をスタートさせたわけですが、その背景には、前事業の撤退があったとか。

「実は、起業して1つ目の事業に失敗しているんです。志もあったし、その業務をやる前提で集まってもらった創業メンバーもいました。でもスタートしてみて、その事業では創業前から決めていた目標に到達できないことに気付いた。それで、半年ぴったりで撤退の判断をしたんです。

この判断は、最大のポイントでしたね。会社経営は重要な意思決定の連続ですが、今振り返ると、そのなかでも最も難しく、だけど適切な決断の1つだったと思っています」

独立当初に構想していた事業がなくなり、必然的に新規事業を考えることになった丸林さん。

「僕は、“自分のなか”から事業を考えるタイプ。自分が感じる、うれしいこと、かなしいこと、許せないこと…、そういうものからテーマを見つけ、さらに事業としての構図を描いていくんです」

このときも同様の手法で、50個以上もの事業を考えたそう。「『Creema』よりかんたんに利益を出せそうなサービスや、現在すごく伸びているサービスの原型のようなアイディアも複数あった」と言います。そのなかで「Creema」を選んだ理由とは?

「自分が本気で取り組めるテーマだというのが、一番大きいかな。僕は20~22歳くらいの頃にプロとして音楽をやっていたんですが、そのときに感じていたことがあって…。

ものづくりの世界でもビジネスでも、才能があるのに評価されないとか、がんばっても報われないのは、すごくかなしいことだなと。現実社会はフェアじゃないけれど、チャンスだけは平等にあるべきだと考えていたんです」

丸林耕太郎さん

「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで大規模な新しい経済圏をつくろう」。クリーマが現在も掲げるこのテーマこそが、丸林さんに新たなスタートの決断をさせたわけです。

「最初の事業にも大きな志があり、形になっていれば革命のような事業だった。でも、ちょっとロジカル過ぎたかな。結局、自分がライフワークのように考えていたテーマの方が、エネルギーが出るなと。日本では誰もやっていない事業だったことも重なって、市場の調査とか分析とか一切せずに『Creema』の開発に着手しました」と当時を振り返ります。

「あとは、1つ目の事業と『Creema』をはじめたときで、覚悟が違いましたね。僕は、最長10年以内に株式公開をすると創業前から決めていた。それを前提に仲間を集めていたので、志はあってもその時間軸で株式公開が実現できなければ説得力がないと思って、はじめの事業から撤退したんです。

一方『Creema』のときには、たとえ10年で上場できなくても引かないという姿勢でしたね。国内で前例がないような新規事業って、ゼロからイチを絞り出す感じだから、膨大なエネルギーを使う。その作業を2回も失敗して、『うちの社長、また違うこと言いはじめた…』というのはキツいし、僕の思いにも反する。だから、これで失敗したら大切な仲間を解散したうえで、自分は起業家失格、すなわち起業家として生きる道を絶つと決めていました」

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スタート時の事業テーマを貫く。それが、クリーマの強み

丸林さんの私物
自身も「Creema」を愛用している丸林さん。
「ビッグメゾンのデザイナーも、メジャーシーンで活躍するミュージシャンも、
もとは個人クリエイターなんですよね。どんどん表現できる場があって、
成功できる人やクリエイティブで飯を食える人が増えたらいいのにと、昔から思っていたんです」

「Creema」に類似したサービスは、ほかにも手がける企業が多数あります。丸林さんによれば「競合は最大で40社以上あった」とか。それでも、「Creema」が一層の存在感を放つワケもまた、“事業のテーマを信じ抜く力”にあると言います。

「競合企業のなかには、誰もが知る大企業も複数ありました。うちなんか、蟻んこみたいなもの。でも、お金がある、メディアとの繋がりがあるとかの強みって、新規事業になるとちょっと違うというか…。変な言い方ですが、“心中してやる”くらいの覚悟があると、やっぱり行動も変わるんですよね」

そしてもう1つ、丸林さんが理想の実現に大切だと思うのが、“筋肉”。

「小学生が『世界を変えたい』と言っても、実現できないじゃないですか。なぜかと言うと、知恵とか行動力・能力、お金などのチカラが足りないから。

やっぱり現実世界で生き抜くためには、“勝ち抜くチカラ”が欠かせない。思い込んで最後までやり抜く“魂”と、それを遂行する“筋肉”が必要なんだと思います」

とはいえ事業を1人でやるわけではなく、また利益を出さなくては企業として存続できないので、初心を守り続けるのはなかなか難しいもの。クリーマでは、事業テーマを貫くための工夫などはしているのでしょうか?

「通常の企業だと、社長が『もっと儲けにいけ!』ってテンションで、社員が『本当はもっとこうした方が…』と思っていることがありますよね。

うちの場合はまったく違う。事業の拡大については、ビジネスサイドのメンバーたちに任せています。ミッションやポリシーとの整合性が取れない感覚を覚えた場合に、僕が『それやったら本質がブレるからダメだ』って止めにいく感じ。

なぜか。それは『目先の利益を捨ててでも、中長期のビジョンにコミットする』ことこそ、トップである社長が決めるべき意思決定だからです。

基本は思いきり自由にやってもらう。そして、ここだけは明確に口を出すというポイントを、何点かだけ決めているんです」

HandMade In Japan FesHandMade In Japan Fes
2013年から手がけているイベント「HandMade In Japan Fes(ハンドメイドインジャパンフェス)」では、
各地で活躍する5,500人以上のクリエイターが一堂に集まる。販売ブースに加え、
ワークショップやライブ、パフォーマンスなど、盛りだくさんの内容だ。

サービスを通して発信するメッセージも、丸林さんが自ら手がけていると言います。

『HandMade In Japan Fes』のキーメッセージも、僕が直接考えています。ものすごく時間をかけて。外部へのメッセージや、サービスを通してなにを伝えたいかは、かなり突き詰めて考えていますね。それがサービスの前提スタンスとなって、言霊のように広がっていくからです。

ビジョンを社内で共有するためには、直接社員に伝えるという手段もあるけど、サービスを通して発信するメッセージから理解してもらうことも重要なんです」

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固定観念のないピュアな心で向き合うと、見つかるものがある

6年連続で、300%成長を続けている「Creema」。2016年7月には、「Creema中国語版」もリリースし、台湾・香港にもサービスを展開しています。今後の展望を伺うと…。

「台湾・香港版では、日本の作家の作品を、海外から購入できるようになっています。「Creema」の海外展開第一弾なので、丁寧かつ大胆に成功させていきたいですね」

実は過去にドイツでイベント開催をしたこともあるそうで、現地で「日本はクリエイティブ!」と賞されたとか。

「僕が思うに、日本はなにごとも楽しんで吸収するチカラが強い。無宗教だし、昔からのカルチャーもあるようで強くない。だから、『こうあらねばならない』があまりないというか。素直な気持ちと感覚で、いいものを取り入れることができると思います」

身近なことで言えば、イタリア発祥のパスタを、和風などさまざまにアレンジし、中国で生まれたラーメンを独自のこだわりで多様化させ…。そんな一面にも、日本ならではのクリエイティビティが発揮されていると言えそうです。

「加えて、日本は昔から細かく作り込むことが得意。これが既成概念のない感覚と相まって、面白いものを生み出しているんでしょう。この先もっと評価されていくんじゃないかと思っています」

丸林耕太郎さん

クリエイティブといえば、ビジネスもまたそのひとつです。取材のラスト、ビジネスで“価値ある新しいもの”を生み出すために必要だと思うことを、改めて質問してみました。

「実は僕、時代の流れをあまり考えていないんです。どの時代にも共通する価値観や大切なもの、つまり“本質”みたいなものがある」

そして、その“本質”に向き合うには、ピュアであることが欠かせないと言います。

「僕はなんでもゼロベースで考えるし、知らないことを楽しむタイプ。『これはハッピーだ』『なんでこうなんだろう』『これは許し難い』、そういう感情を見つけるには、固定観念のない素直な心が大切だと思っているんです。こんないい大人が言うのもだけど、これからも子供みたいなピュアな気持ちと感覚を大切に、本質と向き合い、徹底的にやりきりたいと思います」

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撮影: 伊東武志

Information

HandMade In Japan Fes 2017

2017年は、7月22日(土)・23日(日)に東京ビッグサイトで開催予定。5,500名以上のクリエイターが手がけたオリジナル作品が並ぶマーケットやワークショップはもちろん、手づくりの焼き菓子とドリンクでくつろげるカフェエリアを新設。ミュージックライブやパフォーマンスなど、友人や家族と1日中楽しめるイベントとなる予定。来場者向けチケットや詳細は、上記リンクから。

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