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2015 Jul.9
Topic on Dream ~夢に効く、1分間ニュース~ Vol.88

極北に住むオーロラハンター河内牧栄に聞く、オーロラの真の美しさとは?

河内さんの観察キャビンとオーロラ

日本だけではなく、世界中で「人生で一度は経験したいこと」(Bucket List)に挙がることも多い、オーロラウォッチング。その美しさは現地で目の当たりにしてこそ理解できる、と言われます。

今回は北極圏を専門フィールドとする日本人オーロラハンター、河内牧栄さんにオーロラについて、本人のお話を交えながら教えていただきました。

人を無言にさせるオーロラの魅力とは?

オーロラとは、まだ未解明の部分も多いそうですが、「太陽から飛んできた電子を帯びた粒子(プラズマ)が地上の上層大気と衝突したときに引き起こされる放電現象。太陽から放出されたプラズマ=太陽風が地球の大気圏に突入し、その時に発せられる光がオーロラです」(『オーロラ ウォッチング&撮影ガイド』/誠文堂新光社から引用)とのことです。

宇宙と地球が織りなす究極の自然現象で、その美しさは見るものを黙らせる力を持っているとオーロラハンターの河内牧栄さんは語ります。

「そもそも確実に観ることができるかどうか誰にも分からない存在であって、出てくる度に色や形、大きさや動きが異なり、同じものを2度と観ることはできない。目を凝らして見るというよりも静かにそして大切に観賞するといった感覚ですかね」

河内さんがオーロラを初めて目撃したのは20年ほど前。出版社に勤務していたがイメージどおりの仕事ができなくなり、さらにプライベートでも失恋した時期で、仕事を辞めて以前から憧れていたアラスカへ旅にでた時のことでした。

「やっぱり人は恋に破れると北へ向かうんですね。というのは半分冗談ですけど、作家の椎名誠さんやカヌーイストの野田知佑さんが旅した北極圏を一度、旅してみたかったんです」

カヤックでブルックス山脈を縫うように流れるノアタック河を2週間ほどかけてくだり、カリブーの群れに出会い、グリズリーにも遭遇する旅だったそう。その旅の終わりに寄った人口50人弱のベツルスという街で河内さんはオーロラに出会ったといいます。

「お金も残り少なかったから雑魚寝ロッヂの外でインスタントラーメンを作っていたら、夜10時くらいですかね、夕暮れの空に緑の大きなオーロラがかかったんです。もちろん、奇麗だなとは思いましたが、その時は正直、『あぁ、あれがオーロラかぁ』くらいの感想でした」

その時は厳しい旅の緊張感から解放されて放心状態だった河内さんでしたが、不思議と心に染みるように残るような情景だったと振り返ってくれました。

「今、考えると『おおぉ』とか『うわあ!』とか叫ぶわけではなく、やっぱり無言になっていましたね。ラーメン食べるのを忘れてしばらく観ていた気がします」

いよいよオーロラのシーズンが開幕、
運が良ければ秋にはホッキョクグマも!?

アラスカ北極圏では8月の下旬からシーズンが始まります。翌年4月の下旬までオーロラを観測できますが、特にこれから迎える秋はオーロラだけではなく、ホッキョクグマなどの動物に出会うこともある、お得な季節だとか。

「夏は北極圏のツンドラや高山植物、森林限界を超えた木のない山など極地の景観を望むことができます。そしてジャコウウシなどの珍しい動物に出会える季節でもあります。私が案内する北極圏ツアーでは、自給自足を実現させている地元住民の暮らしを共有し体験できるガイドも行っています」

秋から春にかけては、13年に完成したオーロラ観賞用の山小屋をベースにしてオーロラを待つことが可能に。

また、今年3月には観測史上でも最大級のオーロラが観られ、日本でも話題になりました。

「特にああいう大きいものに出会うと畏怖のようなものすら感じますね。人間には決してつくることはできない、荘厳で、ある意味では脱帽というかひれ伏すしかないような……極めて明るいオーロラによって雪上に自分の影ができたりすると、さらに感動で震えるような気持ちになります。何年もこの仕事をやっているけど、オーロラの魅力をうまく言葉にできている自信はありません。やっぱり実際に観てもらうのがいちばんですね。ぜひオーロラに出会いに、アラスカにいらしてください!」

赤とエメラルドグリーンのオーロラ
河内さんが開墾からはじめ、つくりあげたオーロラ観察キャビンと赤いオーロラ。
室内では薪ストーブとオイルランプが使用できる。
エメラルドグリーン~淡い赤へとグラデーションしているオーロラ
森から見た真冬のオーロラ。星との共演も可能な幻想的なスポットも多いとか。
モスグリーンのオーロラの舌で焚火
北極圏ブルックス山脈の中で野営焚火をしながら観測した9月の夜。
明るいエメラルドグリーンのオーロラが湖や川面に映る
同じく北極圏ブルックス山脈で見た秋のオーロラ。湖や川面に映る姿も人を黙らせる美しさ。
紫~エメラルドグリーンへとグラデーションするオーロラが降ってくるように見える写真
「当たり年だった」という、2014-15年シーズン。3月に自宅への帰り道にて撮影。
たわむれるホッキョクグマの兄弟
国立北極圏野生生物保護区にてたわむれるホッキョクグマの兄弟。
河内さんは北極圏野生生物保護区、米国において公式認可を得ている
日本人唯一のホッキョクグマ観察ガイドでもある。
氷のとけたツンドラ地帯の奥にそびえるブルックス山脈
北極圏の秋。ツンドラより、ブルックス山脈を臨む。
真っ白な雪の中のダルトンハイウェイとアラスカ原油パイプライン
北極圏ノーススロープの春。
北極圏を南北に縦断するダルトンハイウェイとアラスカ原油パイプライン。
広大なツンドラを岩に腰掛け眺める様子
同じくノーススロープのツンドラにて。
お客さんとハイキングする河内さんお気に入りスポット。

Information

河内牧栄
河内牧栄さん

1966年岐阜県生まれ。カヤックで旅した米アラスカのブルックス山脈に魅せられて、2003年にアラスカへ移住。09年からはフェアバンクス郊外の電気・水道が来ていない森を開墾しながら暮らす。自宅とゲスト用オーロラ観賞キャビンを完成させ、極北アラスカを専門にガイドする会社「ネイチャーイメージ」を運営。春から秋を中心に北極圏ガイドツアーを運営し、毎回少人数のグループでアラスカの厳しくも美しい自然を紹介している。写真家やコラムニストとしても活動しており、著書に『オーロラ』(誠文堂新光社/1000円/税別)があるほか、作家・椎名誠編集長の「とつげき!シーナワールド!!」にも寄稿している。

河内牧栄さん著書『オーロラ』表紙
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