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2015 Aug.7
Dream & Passion ~輝ける女性たちの肖像~ Vol.16

~声優・阿澄佳奈さんにインタビュー~
夢を断ち切れず、保育士をやめ一般オーディションで掴んだ声優という仕事。

阿澄佳奈さん

自分らしく活き活きと働く、素敵な女性たちを紹介する「Dream & Passion」。今回お話を聞いたのは、声優の阿澄佳奈さん。アニメ、ラジオ、ユニット活動など多岐に渡る声優の仕事を始めてから、今年で約10年。そんな阿澄さんに、声優になったきっかけや、この10年間を振り返っての心境などを伺いました。

地元・福岡で聴いたラジオ番組で、
声優という職業を知った学生時代

阿澄佳奈さん d-laboにて

——本格的に声優のお仕事を始めてから10年が経つのですね。そもそも、どんなきっかけで声優という職業を知ったのでしょうか?

阿澄声優のラジオを聴くようになってからだと思います。いわゆるアニラジ(アニメラジオの略称で、アニメ・ゲーム関連のラジオ番組を指す。声優がパーソナリティを務めることが多い)ですね。もともとアニメは好きだったんです。それで、ふだんはキャラクターを演じている方々が、ラジオではご自身のことをおしゃべりしているのを聴いたとき、そのギャップがおもしろいと感じて。「声優さんってこういうお仕事もしているんだ」と、どんどん興味が増していったんです。

――それはいつ頃ですか。

阿澄中学生のときです。深夜に高校受験の勉強をしながら、いろんなラジオを聴き始めて。受験勉強は大変でしたけど、ラジオを聴いて、楽しいこともあれば、救われることもありました。

――いろんなラジオ番組があると思いますが、最初からアニラジを?

阿澄最初はFMの音楽番組を主に聴いていました。そこから、友だちにAMのアニラジのことを教わって聴き始めた感じですね。地元が福岡で、東京ほど番組の数が多くなかったこともあって、とにかく電波が入る番組は何でも聴いていたと思います。たしか、アニラジは深夜が多かったんです。

――具体的にはどんな番組を聴いていましたか?

阿澄國府田マリ子さんの「GM」(1994年~2004年に放送)とか、林原めぐみさんの「Tokyo Boogie Night」(1992年~現在も放送中)が特に好きで。ほかに、宮村優子さん、小森まなみさんがパーソナリティを務めている番組とか。基本的に、興味をもって聴いていたのは女性の番組ばかりでしたね。

一般公募で合格し、パーソナリティの仕事に挑戦

阿澄佳奈さん d-laboにて

――阿澄さんがアニラジを聴いていた1990年代後半は、國府田さんや林原さんを始めとする、いわゆるアイドル声優のラジオ番組が台頭していた頃だったと思います。声優になりたいと思ったきっかけもアニラジですか?

阿澄それが、声優になりたいっていう気持ちがはっきりと固まらないうちに、アニラジのパーソナリティの一般公募に応募していたんですよ(笑)。福岡のKBCラジオというラジオ局で放送されていた「平成アニメっ娘倶楽部」という、声優になりたい女の子が集まった番組です。自分も聴いていた番組だったし、地元でアニメやラジオに触れられる機会があるのならチャレンジしてみたいなと。中学3年生の終わりくらいにオーディションを受けて、高校生になってから参加しました。

――すごい行動力ですね(笑)。

阿澄たまたま見つけて応募したんですが、合格して参加できたのはラッキーでしたね(笑)。高校1年生の1年間、その後にもう一度呼ばれて高校3年生の1年間と、高校生活のうち2年間は、週に1度、収録に行っていました。

――初めて経験するパーソナリティのお仕事はどうでしたか?

阿澄最初のうちは“お客さん”みたいな状態でした。私は5人のうち一番年下で、お姉さん達はマイクの前ですごく上手に話していたのに、自分は全然言葉が出てこなくて。つい聴くほうに回っちゃうから、お客さんでしたね(笑)。いつもヘコみながら帰っていたと思います。

――高校3年生でもう一度呼ばれた時、何か変化はありましたか?

阿澄2度目に参加したときは、以前とは違う心持ちで臨めました。自分でもおしゃべりの仕方が変わったなと感じたので、時間を置くことでもしかしたらすこしずつ成長できていたのかもしれないですね。

本格的に声優を目指すまでの葛藤

声優になったいきさつを話す阿澄佳奈さん

——まだ曖昧だった声優になりたいという気持ちは、その後、固まっていったのでしょうか?

阿澄そうですね。ラジオのパーソナリティを経験して、声優という仕事への興味はより一層増していきました。ただ、小心者なので、声優を目指しても、確実になれるという保証がないことが怖くて。親からも、大学まではちゃんと行ってほしいと言われていたし、じゃあ東京で短大に行ってみたらという話になりました。声優を目指して上京はするけど、声優の次になりたいものも考えてみようということに(笑)。

——声優の次になりたいものとは?

阿澄保育士です。これが二番目の夢でした(笑)。声優になりたい気持ちはあったけど、もっと安定した道でやりたいことが見つかれば、その道を進んでもいいという気持ちもあって、短大で保育の勉強をしながら、その答えを見つけるつもりでした。でも、短大での生活も実に充実していまして(笑)。保育の勉強は楽しかったし、部活(演劇部)を始めたり寮に入ったり。忙しい毎日で、あっという間に卒業が目前に迫っていました。卒業したら仕送りもなくなるし、働かなきゃいけないということで、資格を取得した保育士になってみようと決めたんです。

――とても順調に保育士の道へ進んだのですね。

阿澄そうですね。でも、すさまじく忙しい保育士の仕事を1年間ほど続けたころ、ふと気づいたんです。声優への想いをモヤモヤさせながら保育士を続けるのは、なんだか違うって。だから、保育士の仕事は思い切って辞めました。

――その後は…。

阿澄いくらか時間の融通が利く、派遣の事務のお仕事やアルバイトをしながら、また一般公募のオーディションなどを探しました。養成所に行ったほうがいいかなと思い、貯金も始めて。本格的に声優を志すまではずいぶん遠回りしましたけど(笑)、それまでの経験を後悔したことはないんです。

アニメのレギュラーが決まり、声優として生きていくことを決意

阿澄佳奈さん

――2005年以降、徐々に出演作が増えていきますが、どの作品が声優としてのデビュー作になるのでしょうか。

阿澄どれをデビュー作というかは難しいんですよね。実は、短大のときも、友だちの紹介でネットラジオに出たり、そのご縁で「絶体絶命都市2」などのゲームのお仕事をしたりしていましたし。ただ、まだ事務所にも所属せず、お仕事も一か月に1本程度。堂々と声優と言っていいのかどうか、わからない状態がしばらく続いていました。その後、ブロッコリーさんという会社に所属してからは、お仕事が増えていった記憶がありますね。初めてアニメのお仕事を経験したのもそのころでした。

――これまでの10年間、アニメはもちろん、ゲームやラジオなど多くの出演作がありますが、転機になった作品は?

阿澄やっぱり、オーディションを受けて初めて役をいただいた「ひだまりスケッチ」です。それまでアニメに関しては「女生徒1」とか、名前がついていないような役を2度ほど演じたくらいだったのに、初レギュラーでいただいた役が主人公の「ゆの」役という、自分にとってはとんでもない状況で(笑)。でも、この作品に出させていただいた後、少しずつ役が繋がるようになったんです。思い切ってアルバイトをやめたのも、この頃です。

――どんなベテランであっても、オーディションを受けて役が決まるといいますし。たとえ駆け出しであっても、アルバイトと両立させるのは難しいことでしょうね。

阿澄はい。お仕事が日に日に増えていったし、お仕事に集中しなきゃいけないタイミングであることは感じていました。生活的にはまだちょっと苦しかったんですけど(笑)、結果的には、そのとき、声優1本にしぼってよかったなと思います。

――2007年からテレビアニメが開始された「ひだまりスケッチ」は、毎年のように新シリーズが放送されていた人気作品です。

阿澄まだマンガ連載も続いていますし、本当に長く愛されている作品で。私自身、触れる機会も多くて、自分のことを振り返る機会をもらえるというか、立ち返らせてもらえる作品です。

本を読む阿澄佳奈さん

――初期の頃、どんな気持ちで収録に臨んでいたのでしょうか?

阿澄右も左もまったく分からずにアフレコに臨んでいましたね。自分のセリフがこんなにある!っていう台本を見るのも初めてで、そのセリフのチェックの仕方すら分からない時期でした。かなり悩んで、アフレコもなかなかうまくいかず、周りの方々にも迷惑をかけてしまって。でも、“ゆの”というキャラクターがベースとなって、また他の作品のキャラクターに繋がっていく、初期の段階でそういった機会をもらえたのは、本当にありがたいことでした。

――「ひだまりスケッチ」シリーズで、阿澄さんの演技の変化を楽しむこともできるのでしょうか?

阿澄変化は十分感じてもらえると思います(笑)。お芝居や声の出し方は、現場経験が増えるたびに技術を得て、変化していくものなので。私自身も、今はもう、そのときの状態に戻ることはないと思いますが、経験を重ねたうえで、その頃の自分の声がどうだったのか思い返すことはあります。

――この作品では、同時に「ひだまりラジオ」もスタートしましたね。初レギュラーとなったアニメに対して、ラジオはどうでしたか?

阿澄アニメの収録では新人として萎縮していましたけど、ラジオに関しては「やってきたんだ!」っていう自信がありました。パーソナリティとして、「私がしゃべるしかないんだ!」という気持ちで、積極的になれていたのは覚えています。ただ、がむしゃらではあったので、今は聴き返したくないですけど(笑)。

「声優」という肩書きでラジオを続けたい

ラジオ番組への熱意を話す阿澄佳奈さん

――その後、アニメ作品などから派生したラジオも多数ありますが、2010年4月からは、オリジナルのラジオ「星空ひなたぼっこ」がスタートして、今年で丸5年。中学生のころに聴いていたアニラジのように、ご自身について語るラジオ番組ですね。

阿澄そうですね。声優・阿澄佳奈がラジオで話すというコンセプトで、声優として、ふだん活動しているなかで経験したことを、素の状態に近い、肩の力を抜いた状態でおしゃべりさせていただいています。

――隔週の番組とはいえ、5年間休まず続けるには大変なこともあったのでは。長く続けてこられた秘訣はありますか?

阿澄いつの間にか5年経っていた、といいますか、自分でもよく続いたなって思います(笑)。番組を始めてから、何か日常で発見があったら「星ひな」で話そうと、自然と思うようになりました。私が撮った写真を紹介するコーナーとか、「ことのはつむぎ」という、思ったことをちゃんと整理して伝えるためのコーナーとか、毎回お題に応えるのは難しいかなって思っていたんですけど、ほぼ休むことなく続けてきていますね。

――阿澄さんにとっては、いちばん経験が長いラジオの仕事。ライフワークとも言えるのでしょうか?

阿澄求めていただけるのは、とてもありがたいことですので、もし今後もそういう機会をいただけるのなら、やっぱり「声優」という肩書きで接していきたいお仕事です。あくまで声優・阿澄佳奈の気持ちをお伝えできる場として、ラジオというメディアに関わっていけるといいですね。

声優は「好き」が強みになる仕事

声優になるために必要なことを話す阿澄佳奈さん

――ところで、声優といえば近年ますます人気の職業です。声優になるためには、どんなことが必要だと思いますか?

阿澄好きであること、ですかね。私自身が本当にアニメやアニラジが好きでこの業界に入ってきましたから。好きっていう気持ちがないと続きませんし、その気持ちがいちばん強みになる仕事だと思います。

――ラジオに関して言うと、中学生のときにアニラジに救われたと。今は発信する側として、聴いている方々の気持ちを意識することはありますか?

阿澄やっぱり自分がリスナーだったから、みなさんがいろんな場所で、いろんな想いで番組を聴いてくれているなっていうのは想像しやすくて。毎回番組を聴いて元気になってもらえたり、何気ない私の一言で頑張ろうと決意を固めてくださったり、そういったお便りをいただくと、気持ちが連鎖しているなって感じるんです。みなさんの顔は見えないけれど、自分がリスナーだったからわかる温度感で、接することができていたらいいなと思います。

ゼロから積み上げてきた仕事、続ければ続けるほど奥深い

ソファーでくつろぐ阿澄佳奈さん

――それでは、今後の阿澄さんの抱負や夢について、教えていただけますか?

阿澄10年ほど、声優としてお仕事をさせていただいてきましたが、続ければ続けるほど奥が深いなと思っています。最近は特に、まだまだ知らないことも、できないこともたくさんあるなって思うんです。そのぶん、やりたいこともどんどん出てきて、どこから手をつけていいのか分からないくらいで(笑)。ゼロから積み上げてきた声優のお仕事で、私のことを好きだと言ってくださる方がいらっしゃるのはとても嬉しく、とても大事に思えることです。今後は、これまでの10年間を次に繋げて、私にしかできないこと、私だからできることを見つけていきたいです。あと、人の声って人となりや人生経験もあわさって、その人だけの声が出来ていくものだと思うので、お仕事だけでなく「人としての成長」も課題にしていきたいですね。

――たとえば、どんなジャンルに挑戦していきたいのでしょうか。

阿澄今、もっと挑戦したいと思っているのは舞台ですね。ほかにも、映画の吹き替えやナレーションとか。欲張りかもしれませんが、声のお仕事に関わることは全部やっていきたいなって(笑)。いろんな方向にチャレンジして、もっと視野を広げていきたいです。

Information

阿澄佳奈

あすみかな/8月12日生まれ。福岡県出身。81プロデュース所属。声優としてアニメ、ゲーム、ラジオなど多岐に渡って活躍するほか、昨年は舞台「ペルソナ3」に出演して話題を呼んだ。現在、TVアニメ「ニセコイ」(橘 万里花役)などに出演中。今後、TVアニメ「WORKING!!」(種島ぽぷら役)や、「のんのんびより りぴーと」(越谷小鞠役)などの放送が控えている。

公式ブログ

阿澄佳奈 星空ひなたぼっこ

文化放送 超!A&G+(インターネットラジオ)にて隔週更新で放送中
月曜日23:00~24:00 リピート放送 火曜日11:00~12:00 日曜日13:00~14:00
視聴は超!A&G HPより

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