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2015 Jul.30
コレクターズRoom Vol.7

自宅の飛行機ラウンジでバーチャルな空の旅を愉しむ

飛行機ラウンジを模した自宅リビング

愛するモノに囲まれた暮らしは、豊かさと刺激に溢れているはず。「コレクターズルーム」では毎回、さまざまなコレクターを取材。コレクションする楽しさや自慢の逸品、収集に必要なお金のやりくり術などをご紹介します。

今回ご紹介するのは、飛行機関連のコレクションにハマった宮下裕子さん。飛行機ファンと言えば、その精密なメカニックのイメージから男性を思い浮かべがちですが、宮下さんは20代の女性です。

近年では、空港で大きなレンズを装着したカメラで撮影する「空美ちゃん」たちが増え、女性の飛行機ファンも増えてきました。でも、宮下さんは空美ちゃんとも少し違うようです。空港にいるよりも、そこから飛行機に乗って旅に出ることが好きだと言います。旅と飛行機をこよなく愛し、それゆえに自宅のリビングを大好きなもので埋め尽くしてしまったんだとか──。

宮下さんがいかにして飛行機コレクションの世界にハマっていったのか、その所以をご紹介します。

羽田の自宅と、飛行機ラウンジ

飛行機

今の家には、今年の1月に引っ越してきたばかり。羽田空港のそばに住みたい! 5年前からそう思い続けてきました。なぜって、ただただ飛行機が好きなんです。朝の7時台には、「ハミングバード・デパーチャー(羽田空港が北風運用時の7時から9時の時間帯で北風7ノット(3.6m/s)以上の時に、事前に許可されている定期便がA滑走路の34L(東京湾→大田区方向)から飛び立ち、すぐさま左に旋回して東京湾入り口へと向かって離陸する方法。)」といって、たいていいつも3便が揃って街の上空を飛んでいきます。風切り音を聞きながら空を見上げ、「今日も一日、ガンバろ」と自分に喝を入れるのが私の日課です。

自宅の飛行機ラウンジの出入り口
自宅の飛行機ラウンジの出入り口

飛行機が大好きだから、住む場所は羽田空港近郊以外に考えられませんでした。自宅のリビングは飛行機や空港にまつわるコレクションでいっぱいにしています。「飛行機ラウンジ」をつくってしまおうと、コツコツと集めたんです。私はOLのため、いつでも自由に旅に出るということができません。ストレスの多い社会でイライラがたまったときには、私だけの飛行機ラウンジでバーチャルな空の旅に出かけ、大好きな場所を思い出したり、訪れたことのない都市に思いを馳せたりしています。

ミールカート飛行機のシート
ミールカートと飛行機のシート

ある人からは、「ガラクタ集めてどうするの?」と言われたことがあります。私にとっては、ガラクタではありません、れっきとした「インテリア」なのです。私の自慢のコレクションを紹介すると、飛行機のシート、機内サービス用のミールカート、ユナイテッド航空のサンフランシスコ-ホノルル便のパッセンジャー・リストにフライトログ、それから行き先表示板など、元々は機内や空港で使われていたものが中心です。

多くの航空グッズを飾ったラック
多くの航空グッズを飾ったラック

飛行機に夢中になったのは、私がまだ幼少の頃。とても自然なことでした。実家は徳島空港に近く、家のすぐ上を飛行機が飛んでいるという環境で育ちました。飛行機のゴーっという音が聞こえてくると、家の外へ駆け出しては空を見上げる、そんなことを当時からしていて、今もその習慣は変わりません。

航空ジャンク市の戦利品。ユナイテッド航空のハワイ路線の広告として使用されていた木目調の掛け物。
航空ジャンク市の戦利品。
ユナイテッド航空のハワイ路線の広告として使用されていた木目調の掛け物。
航空ジャンク市開始前から多くの人が並んでいる。
航空ジャンク市開始前から多くの人が並んでいる。

コレクションの多くは、「航空ジャンク市」で地道に探しています。毎年2回(3、9月)、成田の航空科学博物館で開催される恒例行事で、計器などの航空部品、エアライングッズ、機内食で使われていた食器類など、毎回出品内容の異なるイベントに、航空ファンが数多く集まります。博物館の奥の小部屋に所狭しと並べられたものから、うちにぴったりの一品を探しだすのは、まさに宝探しの世界。ほとんどがアメリカのジャンクヤード(廃棄品置き場)から輸送されてきたもので、1点ものが多いのも面白いところです。

最初は、「航空ジャンク市」という変わったイベントがあることを知り、ちょっと行ってみようかなという軽い気持ちで行ったんです。そこで見つけたのが「行き先表示板」──空港の出発ロビーの、通常は保安検査場の入り口付近で、航空会社、便名、行き先、それから出発時刻が表示されているものです。それが単体で売られていて、自分でもフラップを回して好きな都市に合わせることができる楽しさに、ついつい買ってしまいました。昔は、便が出発する度にパタパタと音をさせて表示が変わっていましたが、今では多くの空港で電光掲示板が使われるようになり、少し残念──そんな思いから、手に取ってしまったのかもしれません。そんなひょんなきっかけから5年、今でも半年ごとに少しずつ、コレクションを増やしています。

飛行機インテリアの愉しみ方

エコノミークラス(手前)とファーストクラス(奥)の2組のシート
エコノミークラス(手前)とファーストクラス(奥)の2組のシート
書斎の本棚には、旅や飛行機の本が多く並んでいる。
書斎の本棚には、旅や飛行機の本が多く並んでいる。

そんなコレクションを「見て愉しむ」のではなく、「実際に使って愉しむ」ことにこだわっています。自宅に2組置いている飛行機のシートもそう。たとえば朝起きて、頭を仕事モードに切り替える前に、ここに座って過ごすことがあります。テーマを「ハワイへの旅」と決めると、書斎の本棚からハワイにまつわる本を引っ張り出し、コナコーヒーを入れ、BGMに葉加瀬太郎さんの「Another Sky」を流します。よく読むのは機内誌。飛行機に乗る度にもらってきて、集めているものの1つです。

デルタ航空のアメリカ国内線で使用されていたファーストクラスのシート。
デルタ航空のアメリカ国内線で使用されていたファーストクラスのシート。

デルタ航空で使われていた座席は、コレクションの中でも1番のお気に入りで、知り合いから譲り受けたものです。ボーイングB737-200かB727-200の機体で、アメリカ国内線のファーストクラスのシートだったと聞きました。座り心地が抜群で、長年使われた革のシートはいい具合に色あせ、触った感じも肌にしっとり馴染みます。アームレストに肘を置いて目を閉じ、BGMに耳を傾けながら、空の旅を妄想する時間がたまりません。

前のオーナーも、ずいぶん前にまた別の人からこの座席をもらったそうです。長崎・佐世保の米軍基地に住んでいたアメリカ人ファミリーで、赴任してくる時に、このシートをアメリカからはるばる輸送艦で運んでたのだと聞きました。日本での任務期間中は、これに座って遠く離れた故郷のことを思い出していた──そうやって愉しむ欧米人は少なくないそうで、そんなエピソードがあるのも、コレクションに愛着を感じる理由です。

それから、機内サービスで使われていたミールカートも、フル活用しています。中には、私が好んで飲むコーヒーの豆やワインなどをストックし、お気に入りのグラスや旅先で買ってきたマグカップを並べています。先日これに引き出しをつけると、使い勝手が劇的にアップしました。ぴったりサイズの引き出しに出会うまでに3年もかかりましたが──。こんなペースで探して、気に入ったら買い足し、気長に理想のラウンジをつくりあげていくのも、私の楽しみです。

このままコレクションを続けていくと、いつか自宅のリビングが機内と変わらないような空間になるんじゃないかと想像しています。そうなれば、リアルな空の旅に出なくてもよくなるのでは?と、思うかもしれませんが、そんなことはありません。やっぱり実際に旅に出ることに勝るものはなく、自宅のラウンジは、旅欲を一時的に満たすものにすぎません。

デルタ航空のアメリカ国内線で使用されていたファーストクラスのシート。

私にとって飛行機とは、「どこでもドア」のような存在。ドア=飛行機とすると、降機した先はもう別世界。たったの数時間から、長くても1日とかからず非日常の旅へと連れていってくれる唯一の乗り物です。いつも飛行機と旅をそばに感じていたい──そう願いながら、これからも自宅のラウンジにぴったりの、インテリアを探し続けたいと思っています。

■コレクター's データ■
  • コレクション:飛行機グッズ
  • コレクション歴:約5年
  • コレクション数:約200
  • 費やした費用:約150万円

文・宮下裕子

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